最近はあまり見ないような気もするが、ゲームセンターの大型筐体にはゲームに合わせ筐体が前後左右に傾くようなムービング筐体がある。アレを家でも遊べたらおもしろい。
世界は広いもので、自作モーションシムの専用Forumもあるし、ソフトウェア環境も揃う。
ということで自分も作りたくなったので作ってみた。
完成画像を冒頭に出してしまったが、制作はフレームではなくて動力部から始める。
構成はこんな感じ。
自動車のワイパーモータを使った作例も多数あり、これはヤフオクで中古のワイパーモータを探してくるとかなり安く済むがモータのパワーは結構重要らしいのでアリエクでもう少しパワーのある別なモーターを探す。
選択肢は色々あるが、安い電動車イス用のモータを調達した。
24V350W、回転数は75RPMの仕様。ギア内蔵でシンプルな普通のブラシモーターである。
ポテンショメータはただの可変抵抗を使うのが一番安価だが、できれば非接触でいきたいところ。
ホールセンサ式などは高いが、AS5600という磁気エンコーダのモジュールが安価に売っているのでこれを使う。
安価に売っているモジュールはただの基盤であるのでプーリーを取り付けられるように何とかする必要があるから3Dプリンタでケースを作る。
試作品。
このバージョンだとプーリーは軸にビスで固定されているが、結局これだと振動や負荷でズレることが分かったため、最終版では軸に切り欠きをつくりズレないようにした。
次に24V電源を用意する必要がある。モータが24V350Wとなると単純に計算すると14.58A、2個で少なくとも30Aの出力が必要になる。(動力素人なので実際はこうであるとかあるかもしれないが)
さて、家を探すと旧世代のサーバの保守部品としてストックしていた電源ユニットがあった。これは12V出力であるので2つ使うと24V電源にできそうだし、460W電源であるので出力表記に12V 38.3Aとあり品質、出力共に申し分なさそう。
これを汎用電源に改造する情報はインターネットを検索するといくつか出てくる。参考に組み立てを実施。
これで電源がONになるらしい。
スイッチもつけて、2個の出力をまとめるとこんな感じに。
けっこういい感じ。12Vも取り出せるようにしておいた。モータードライバに接続する前段にはショットキーバリアダイオードを入れておく。
念のため逆起電力回収と電流不足時の対策として鉛バッテリーも並列で入れることにする。
ちょうど机の脚元にUPSから外した6Vバッテリーが6個落ちてたのでこれを4個つないで24Vとした。端子はクルマ用にストックしてた平型端子がピッタリ。
コネクタはXT60を利用。
モータードライバモジュールはIBT-2系の物を使うと安く済むが、今回の出力くらいのモータだと焦げたとか壊れたとか報告もあるので、余計なデバッグに時間を使わないためにも少し高いがもっと良いものを選択。
CytronのMD30C R2を2個用意した。
モータドライバとArduino UNOをケースに収める。
壊れたATX電源ユニットがあったので箱を利用。配線も行う。
使用PIN数としてはArduino nanoとかでも全く問題ないが、自作モーションSIMで主流の制御プログラムであるSMC3はArduino UNO前提であるのでUNOにしておいた。
まぁnanoを使いたければ普通に指定PINを変えるだけでいける。
完成した動力部。(モータのプーリーはこの後もっと頑丈で、更にポテンショメータのレンジをもっと広く使うために歯数も多いものに修正)
動力部ができたら今度はフレームの制作を行う。
まぁこれは汎用アルミフレームで好きなように組めばいいのであまり説明することはないのだが、2DoFモーションSIMでは中心軸に頑丈なユニバーサルジョイントが必要になる。
それで今回はこちらをご用意。
ジムニー(外した車両はAZオフロードだったらしいが)のセンターシャフトをヤフオクで安価に入手。
これの左右のフランジ部分だけをつなぎ合わせれば頑丈なユニバーサルジョイントができる。
しかし、これはなかなかおすすめしがたい。なぜならベアリングを抜くのになかなか苦労するから。
油圧プレスがある家庭なら問題ないだろうが、うちにはないので結構苦労して分解、再組み立てをした。
腰上重量をなるべく軽減したいのと、でかく作ると置き場に困るのでシートはカート用のシートを使った。
また、足元と座席下にバスシェイカーを設置。アリエクで安いシェイカーを入手したのでブラケットは3Dプリンタで適当に制作。
他の製作上のポイントとしては、モーター軸に接続するアームをいかに頑丈に制作するかである。
今回はキー付きのギアを何とかボルトで汎用ステーにつなぎ合わせて何とかしたが、なかなか固定強度が出ず本気で溶接機を購入するか迷ったくらい。(溶接機はいつか欲しいけど)
移動が楽なように洗濯機用の移動キャスターを下に取り付けた。
SMC3の設定ツールとsimhubのmotion simアドオンで調整すれば完成。
アルミフレームは30×30を使用。接続部の剛性が少し不足のため、ホームセンターの汎用ステーもしくは専用品で補強してあげると動きにハリが出ていい感じになる。
3Dプリンタなどの設備は必要になるが、制作費用は10万以下に収まり、概ね工作としての難易度も高くないように思うのでモーションシムが欲しいが既製品は高くて…という場合には作るという手もありなのではなかろうか。

















